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Plant Names and Overviews植物名と概要

セツブンソウ Eranthis pinnatifida

セツブンソウ(花)
分類(APG Ⅳ):
真正双子葉類 > 中核真正双子葉類 > キンポウゲ目 > キンポウゲ科 > セツブンソウ属 > セツブンソウ
花被片の色素:
セツブンソウの花被片はフラボン/フラボノール誘導体が補助的に関与しつつも、可視発色色素の含量が低く、花被組織の半透明性と細胞間隙での多重散乱により白色に見えると推測します。一方で雄蕊・雌蕊の淡い青~紫色はアントシアニン類:シアニジン系やデルフィニジン系などの配糖体の局所的蓄積と微量のフラボン/フラボノール誘導体との非共有結合的な共色効果(コ・ピグメンテーション)、液胞pH、軽度のアシル化により鮮やかさが安定している可能性があると推測します。
生息地:
半日陰・落葉広葉樹林内~林縁、石灰岩地(本州関東地方以西)
花期:
2~3月頃(多年草、虫媒花:推測:ミツバチ類、ハナアブ類 etc)
※ミツバチ類の採蜜開始時期とセツブンソウの開花時期は重複傾向にあります。
名前の由来:
セツブンソウの学名「Eranthis pinnatifida」のうち「Eranthis」の部分はギリシャ語で「era=春+anthos=花」、「pinnatifida」の部分はラテン語で「pinnatifid=羽状に深裂する」という意味であることから、羽状に深裂する総苞葉・根生葉を持つ春に咲く花であることが語源となります。和名の「節分草」は立春(太陽運行)の頃に咲き始めることが由来とされています。
花:
セツブンソウの花は、通常5枚の白色の花弁状萼片と、花弁が退化・蜜腺化した黄色い小器官(蜜腺)を備え、雄蕊は多数、雌蕊は複数の離生心皮からなる単頂花です。
雌雄異熟性については、同属種(Eranthis stellata)にて不完全ではあるものの雄性先熟であることが報告されています。(花粉放出:開花後24~36時間に開始し3~4日持続、受容体:開花後28~32時間に開始し36~72時間にピークを迎える。)
また、栽培者の報告では単独株での結実よりも、他家(異株)受粉の方が結実しやすいとされています。
葉:
セツブンソウの葉のうち、根生葉は塊茎の頂部(芽)から伸びた長い葉柄を持ちます。葉身は掌状・放射状に深裂~全裂し、外形がしばしば5角形に見えることがあります。各裂片はさらに細裂し、最終裂片は線形になります。一方で総苞葉は通常2枚で対生して花茎上部の総苞節に輪生状につき、深裂して線形の裂片となります。
茎:
セツブンソウは地下に塊茎を持ち、塊茎の頂部(芽)から花茎を斜上~直立に伸ばします。塊茎は栄養繁殖(分球)しにくい反面、年を経るごと肥大化する傾向があり、それに伴って花茎数も増えていきます。栽培情報によると塊茎の寿命は7~8年程度、あるいは10年程度とされています。

全体

セツブンソウ(全体)
スプリング・エフェメラル

セツブンソウ(花)
花弁が退化して蜜腺化した小器官を持つ

根生葉

セツブンソウ(根生葉)
2月頃に展開して5月頃に枯死する

総苞葉

セツブンソウ(総苞葉)
対生する2枚の総苞葉が輪生状につく

花茎

セツブンソウ(花茎)
塊茎の頂部(芽)から伸びる

Miscellaneous Notes雑記

節分は1年に4回あった?

節分のイメージ

国立国会図書館によると「節分」は本来、立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していましたが、旧暦では立春が年の始まり(正月節)に当たるため、立春前日の節分が特に重視され、後に「節分」といえば立春の前日を指すようになりました。

また、旧暦(太陰太陽暦)では月の運行で月日を立てる一方、季節の運用には二十四節気や雑節などの季節指標を併用していたことから「節分=旧暦の行事」と言われることがありますが、厳密には節分の日付は立春の前日として定まっているため、立春(太陽の運行に基づく季節区分)の日付に連動して毎年わずかに変動します。

※雑節:二十四節気を補う季節の目印として設けられた暦注上の特定日(節分・彼岸・土用など)の総称。

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2026.02.18:「公開」ページを公開しました。