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Why Leaves Look Green葉が緑に見える理由

植物の基本活動

葉緑体を持つ植物は、材料となる二酸化炭素や水などをベースに「光エネルギー」を利用することで「有機物と酸素」を作り出すことが日々の基本活動になります。人間をはじめとする動物はこの有機物を作り出すことができない従属栄養生物のため、独立栄養生物である植物やその植物を摂取した動物を食べることでしか有機物を補えません。

光エネルギーを
どこで吸収するのか

植物は光エネルギーを「光合成色素」から吸収します。わかりやすくイメージを用意しましたが、下図(3)と(4)は、個人的にAIで画像生成した本物ではない創造物であることをご了承ください。

(1)のように主に葉の細胞内に存在する(2)の葉緑体、その内の1つを拡大した断面イメージが(3)、その内側の空間(ストロマ)には、扁平な膜構造のチラコイドや、それが重なってできたグラナ構造などが存在します。このチラコイドの膜上に存在するのが(4)の光合成色素になります。(クロロフィルa、b、カロテンなどがこれにあたります。)

(1)

葉

(2)

葉緑体

(3)

葉緑体の断面図

(4)

光合成色素の架空イメージ

光合成色素が吸光しにくい波長

主な光合成色素「クロロフィルa」「クロロフィルb」「カロテン」の吸光度は下図の通りです。(線の起伏は見やすく調整しています。)青や赤の波長の領域では吸光度は高くなり、緑や黄の領域では吸光度は低くなっています。

この緑や黄の領域では効率よく光を吸収することができず、乱反射を繰り返すことから葉っぱが緑に見えるというわけです。ちなみに緑の波長の領域は吸光度が低いことから、光を取り込むのに時間がかかるだけで、全く取り込めないというわけではないです。

吸光度グラフ

Miscellaneous Notes雑記

有機物ができるまで

動物が作り出せない「有機物」を植物が作り出す流れを書いてみましたが、ちょっと難解かもしれないです。

<チラコイドで起きていること>
チラコイドの膜上で光エネルギーを吸収して活性化した光合成色素は、水を「酸素」と「水素(水素イオンと電子)」に分解します。 酸素はミトコンドリアで再利用される以外は気孔から放出され、水素イオンはチラコイド内に蓄積されていき、濃度が高まるとチャネルを通してストロマへ放出されます。(電子はチラコイド膜内に蓄積) このタイミングでストロマ内の12NADP+が水素イオン(H+)と結合して「12(NADPH+H+)」になり、ADPは合成(光リン酸化)されてATPになります。

<ストロマで起きていること>
ストロマにあるリブロース二リン酸(RuBP)は、ルビスコ(RubisCO 二酸化炭素の固定を触媒する酵素)の助けを借りて二酸化炭素と結合し、ホスホグリセリン酸(PGA)に変わります。これにチラコイドで合成された12(NADPH+H+)とATPが結合することで水が排出され、グルセルアルデヒドリン酸(GAP)に変わります。このGAPがグルコース(C6H12O6)を排出し、再びリブロース二リン酸(RuBP)に戻ります。このグルコース(C6H12O6)が「有機物」というわけです。ちなみにこの回路を「カルビン・ベンソン・バッシャム回路(C3回路)」と呼びます。カルビンさんはこれでノーベル化学賞を取ってます。なぜかバッシャムさんだけ省略されて「カルビン・ベンソン回路」と呼ばれがちです。